SOSHIKENSHIN(走姿顕心) Vol.52

全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会

6月19日(土)第53回全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会が行われ、出場権獲得を目指して各校8名の代表選手がトラックレースに挑みました。

10000mのレースが4組で各校1組2名ずつ出走し8名の合計タイムで7校という少ない出場枠を争うものです。昨年のこの予選会は、コロナ禍で開催中止となり書類選考でした。ということで、実質2年ぶりのトラックでの開催でした。

私が監督を勤めさせていただく創価大学駅伝部は、まだ全日本大学駅伝への出場を果たしておらず、初の出場権をかけてこれに挑みました。箱根駅伝で「総合2位」の勢いをさらに加速させ今大会に臨みましたが『14位』という不甲斐ない結果に終わり出場権獲得の夢は叶いませんでした。  

新体制の未成熟

2021年4月から新体制がスタートし、今年のチーム目標を『3大駅伝(出雲、全日本、箱根)3位以上』にチーム強化を行っています 。箱根駅伝で往路優勝、総合2位を達成し周囲からの注目度も高くなった新チームは、勢いだけで終わらせることがないように「強さの追求」を掲げスタートしていきました。しかし、4年生が抜けた「その穴は大きかった」という事を痛感させられる今回の予選会結果になってしまいました。新体制の成熟にはまだ少し時間が必要なようです。

ライバルたちの本領

どの大学も1月の箱根駅伝が終わり、期待感・危機感など様々な思いを持って更なる高みを目指し「学校も一丸となって取り組みを進めてきているのだなぁ」と言うことも体感させられた今予選会でした。中でも國學院大学は、チームで”GARMINウオッチ”導入するなど指揮官”前田監督”の意気込みを感じささられると同時に、今大会「2位」という好成績にもかかわらず「トップ通過では無い」という悔しさを顕にしていた事を聞き現役アスリートさながらの闘争心を感じ取りました。また、東京国際大学は全国トップレベルの1年生を大量に獲得していますが、予選会では顔を見せておらずその中でも”トップ通過”するなど、チームの選手層の厚さを見せられたところであります。既に全日本大学駅伝シード権獲得しており予選会には参加していない青山学院・駒沢・東海・東洋の存在も忘れてはいけませんし、関東インカレをはじめ各地で開催される最近の記録会の結果を見ても各大学の選手が自己ベストの更新を多発する新戦力の台頭として、各校の練習強化や体制補強の成果も着実にはっきりと現れてきているという事になります。言わずとも、今年の大学駅伝は”今までにない激戦になる”ことが読めますよね。

指導者として

創価大学駅伝部としても自己ベストの更新者は次々に出ていますが、実力者が揃う関東インカレなどの大会で上位争いに絡めなかったり、今回の予選会結果であったり、という状況であります。 しかし、その結果から「新たな課題」が明確になった事も事実で、最終目標へ向け早い段階で修正ができそうです。

卒業していった4年生は肉体的にも精神的にも強い世代でしたが、まずその穴を「補強する」という現状をしっかりと受け止めなければいけません。 

そのためには選手たちが「自身の走りに“自信“を持つ事」です。ありきたりの言葉に聞こえると思いますが我々指導者の使命はその自信を持たせる為のサポートをいかに多く・より深く選手に行えるか?であると考えます。 

実業団やプロの出場する格式のある大会やライバルが多く出場するハイレベルな記録会を見つけて出場する機会を与えることもその一つで、昨年はその成功例として5区を走った三上を民間主催の「激坂王決定戦!」に出場させ、登りコースに対して絶対的自信を付けさせることができました。

今後、インカレ・夏合宿・秋のトラックレース・出雲駅伝など控えていますが、今年は今までにない「危機感」「緊張感」を持ち上記も踏まえてチーム強化を図っていかなければいけないと考えているところであります。

引き続き、箱根駅伝をはじめ大学陸上競技の面白さを伝えて参りますので学生の応援をよろしくお願い致します。最近はオンライン(YouTube)という便利な媒体が充実して、幅広いファン層が増えている事にも感謝です。

執筆:榎木和貴(創価大学駅伝部監督)


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