こんにちは。Nハタです。
今回はおすすめ書籍のご紹介。
セイバーメトリクスの落とし穴 お股ニキ(@omatacom) (著)
著者のお股ニキさんは、ツイッターでダルビッシュ投手の批評を行ったことをキッカケに本人と連絡を取り合うようになり、
なんと試合前にツーシームの投げ方をアドバイスしたこともあるという(名付けてお股ツーシーム)すごい経験の持ち主。本人の野球歴は中学までというのも驚き。
国内外問わず、数多くの試合、選手を見続けて養った著者の独特な感性が発揮されていて、データに基づきながらもデータに偏重しすぎることなく、独自の観察眼も絡めた評論が特徴的。
最新の野球理論を点で語るのではなく、時代とともに技術や戦術がどのように変化してきたのか、技術のイタチごっこを含めたトレンドの移り変わりにまで言及しているところが信頼できます。
・現代野球は技術が頭打ちで、結局はフィジカルエリートが勝つ時代になっているのでは?
・日本のプロ野球のストライクゾーンは、メジャーより広くなっているのでは?
例えばこのような、普段野球中継を観ていてなんとなく感じる疑問に、著者ならではの切り口でスパッと言及してくれています。
またこの本の存在で浮き彫りになっているのは、プロ選手や指導者の実経験を持たずとも、きちんとしたデータや理論に基づいた主張があれば、現役でプレーするスター選手にさえその声が届いてしまう、そして現場に直接影響を与えてしまうことさえある、というSNS時代の凄さ。
発信する側も受け取る側も、一定の謙虚さと貪欲さを持って利用すれば、まったく関係のないところから、お互いにとって有益な繋がりが持てることもある、という時代。「素人が何を言ってるんだ」みたいな批判は通用しない。
スポーツに関わるMLTとしても、なにかヒントになる部分がありそうな気がします。
コメントを残す